With the clock ticking away

美しい紙ジャケットCDの群れ。永年LPレコードに慣れ親しんだ身として、プラスチックケースに入れられた小さくCDジャケットはコレクションする悦びに乏しい音楽ツールにしか思えなかったのだが、メーカーもそのあたりの魅力の無さを感じたのか、LPをそのままミニチュア化した紙ジャケット仕様はそんなコレクター心を擽るアイテムである。
すでに時代は音楽ダウンロードへと進化が進み、アナログレコードを過去の遺物へ追いやったCDですらその未来は行き着く先が見え隠れするようになってしまったが、限りなくコンパクト化が進む社会の中で、目で楽しみ、手に取ってアイテムを愛でる古き良きミュージックライフも一部のマニアが遊ぶ世界に成り代わってしまうのだろうか。
それは例えば本屋に面白い音楽・芸術雑誌が無くなったと感じられるようになったこととあながち無関係では無いかも知れない。趣味趣向やユーザー年齢の多様性からか、ポピュラーミュージック一つをとってみても、志向する人だけを相手にする専門誌や、アダルトファン向けのアーカイブ的な特集号ばかりだ。英米や日本のロック雑誌に慣れ親しんでいた私の世代にはミュージックシーンを概観出来る情報誌が本屋の店頭に並べられていないのはちょっと物寂しい感じがする。もちろん探せばあるにはあるのだが、ネットで情報を自在に検索出来る昨今ではやはり発行部数が減少しているのか大きな書店へ行ってもコーナーに積み上げられている光景を殆ど目にしなくなってしまったのは残念だ。情報化社会は一面大変便利な暮らしをもたらしてはくれているのだが、反面歩き回って探す愉しみとか手に入れる喜びがすでに現代のライフスタイルにそぐわなくしてきているのも確かなのだろう。

A Song For Japan

日々の創作日記とお気に入りの音楽など。日常と非日常を行き来する奇妙な世界をお楽しみ下さい。

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