Sweet Memory

これまで描いてきた素描の中でもお気に入りの一枚。子供の持つ柔らかさや丸みがテーマだった。季節はすでにもう春。巷のソメイヨシノにもちらほら花が付き始めた。毎年送る春を過ごし続けているうちに、次第に薄れる季節への感慨。初めての入学式で歩いた桜並木の思い出が色と光のイメージへ変わって行くのと同じように普遍の子供像をあまり細部にこだわらずに描いた。
よく子供の頃に感じた記憶は何時までも残り、歳が進む程に記憶の深度は浅くなると言われる。記憶そのものは今も昔も大差無いと思う。ただ子供時代は経験する事例も範囲も少ないので、記憶することが多過ぎる大人に比べて、一つ一つの記憶がより際立って残るのは確かだろう。桁違いのお付き合い、覚えることが多い今の生活、明日を生きるために本当に必要なもの以外はある程度整理して脇に置くものは脇に置いて歩まなければ頭の中がパニックになってしまう。多忙を極め、悩みも様々な毎日では、季節を迎え見送る柔らかな記憶はついつい曖昧になりがちである。しかし現代にはパソコンやタブレット、スマートフォンと言う便利なデータ保存ツールがある。子供の頃の記憶は眼の前に再現することは本当に限られているが、せめてこれから出逢う素敵だけでも手元に残せることは幸せに違いない。そして出来うるなら時代時代に過ごしてきたたくさんの良い思い出を少年・青年の目ででき得る限り再現して大切な心のファイルに綴り続けて行きたいと考えている。

A Song For Japan

日々の創作日記とお気に入りの音楽など。日常と非日常を行き来する奇妙な世界をお楽しみ下さい。

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